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ふくしま再生の会

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若者の力、シニアの経験を世界の被災地「ふくしま」へ

ふくしま再生の会

<活動報告>

2011年5月

2011年5月6日

田尾陽一らの呼びかけで福島第一原発の事故について意見交換をする会が催される。
事故が現代日本の最大の危機である点で一致。戦後の半世紀以上の人生を歩んだ人間がその価値観や知識を根底から問われる事態であるという認識であった。
とにかく福島の現地へ行ってみようという提案がされた。

2011年6月

2011年6月5日~6日

小名浜漁港(クリックで拡大)
松川浦(クリックで拡大)

18人が2台のバンに分乗して東京駅を出発。積算線量計、マスク、雨合羽などを準備する。
いわき市の小名浜漁港で完全に機能を失った漁港の実態を視察したあと、相馬市へ向かう。
相馬市で「おひさまプロジェクト」代表の大石ゆい子さんと合流、松川浦で津波の被害状況を視察した後、松川浦の喜楽荘泊。
翌日は南相馬市へ向かう。南相馬市原町区の農業経営者に農業が受けた打撃などについてうかがったあと、飯舘村へ。
飯舘村では、村の農業委員会会長の菅野宗夫さんにお話をうかがう。菅野さんに会の構想をお伝えし、基本的な賛同を得ることができた。

(田尾ブログ「愚者の声」を元に小川が構成)

2011年6月19日

放射線リアルモニター(クリックで拡大)

つくばの放射線専門家有志による放射線測定を中心とした活動を計画して飯舘村を訪問。
菅野村長に面会し、活動の計画を伝える。

【主な計測値】
霊山パーキング山の際:3.4~4.6μSv/h
村役場前の電光掲示板の表示:4.14μSv/h
わらび平(地表):11μSv/h
わらび平(車中):7.5μSv/h
手七郎(テッチロ):18~22μSv/h
いちづく坂峠(道端):35μSv/h

村内の場所によって、かなり高い場所がある。

2011年6月25日~26日

つくばの研究所から大型モニター(M)、サーベイメーター(G)、ポケット積算線量計(P)を借用して、車で常磐自動車道へ。

【主な計測値】(G:サーベイメーター、M:大型モニター、単位はμSv/h)
磐越自動車道(田村市内) [G:0.6][M:0.20]
東北自動車道(二本松市内) [G:0.6][M:0.73]
霊山(りょうぜん)町 [G:0.6][M:0.67]
霊山こどもの村パーキング [G:1.40][M:1.90]
パーキング周辺の溝の中 [G:4.40]
東玉野 [G:1.9][ M:0.70]
溝の中で [G:4.00]
飯舘村MKさん宅 [G:3.20(外)][G:1.00(室内)]

村民2人と、山林内の測定を試みる(単位はいずれもμSv/h)。

山林のテスト計測(クリックで拡大)
[1] 針葉樹林(ヒノキ31年生)
地上1m:2.6
地中下10cm:2.8
幹:2.52
葉:3.30
かき集めた落ち葉:3.5
[2] 雑木林(クヌギ、ナラ)
地上1m:2.7~2.8
地表:3.7
落ち葉を取った地表:3.00
かき集めた落ち葉(40cm×2):4.93
すぐ下の道路地表:4.9
地上1m:3.7
[3] ナラの林の斜面
地上1m:2.90
地表:4.0
落ち葉を除去した地面:2.9
集めた落葉:5.9

1回目の各種山林でのテスト計測で、次のような傾向があると推測。
*針葉樹林では、あまり地表、地上1m、落葉等に変化がない。木の上部の葉にセシウムが付着している可能性がある。
*広葉樹林では、地表に近いほど高い線量で、特に落葉の線量が高い。

相馬市泊。

【主な計測値】(以下、単位はμSv/h)
役場前の線量掲示板:3.49、地面:4.50、花壇:5.02

いちづく坂峠。広葉樹林の山の中へ入り落葉のかき出し作業。
中心の木を決めて、ここを中心に半径5mの円を決めて中心で測定(以下、単位はμSv/h)。


落ち葉のかき出し(クリックで拡大)
落ち葉の状態(クリックで拡大)
●かき出し前
地表:7.30~9.50
地上 1m:6.35
●3m×3mの地面から落葉を取り去った後
地表:3.0~4.5
集めた落葉:15.6~17.0
●半径5mの落葉を全てかき出して斜面の下方に落とす
地表:3.8
地上1m:4.2
集めた落 葉:30.0(大量)15.0(少量)

以上の結果として、落葉を取り去ると、地表では9.50から3分の1強の3.8へと放射線量が減少、地上1mでも、6.35から4.2へ減少。その替わり、落葉の集積物からは、30μSv/hという高い値が出る。
飯舘村の面積は230.13平方km、森林面積はその75%、172.6平方kmである。その中の広葉樹林の部分の落葉をかき出せば、山のこの部分の放射線量は3分の1近く減少する可能性がある。
しかし、膨大な人力が必要であること、かき集めた落葉を処理する方法が未開発であることが、現在、目前にある課題の一つと考えられる。

(田尾ブログ「愚者の声」を元に小川が構成)

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