トップページ |
設立趣旨 |
活動報告 |
資料 |
メディア |
会員募集 |
会員名簿 |
運営体制 |
現地活動を希望する方へ |
お問合せ・連絡先 |
〒166-0004
東京都杉並区阿佐谷南3-37-2
第2大同ビル2階
株式会社知識計画内
TEL:080-8857-5197
FAX:03-5397-5180
desk@fukushima-saisei.jp
若者の力、シニアの経験を世界の被災地「ふくしま」へ
午前中、8月末に引き込まれていた光回線にサーバーと無線ルーターを接続。放射線計測データは、docomo回線を経由してほぼリアルタイムにこのサーバーに集約される。計測データを即座に公開していくためのインフラとなるサーバー。
午後、飯野町にある飯舘村役場飯野出張所を訪問。村長に面会し、いままでの活動内容の報告。
自然と生活の再生に集う「ふくしま再生の会」活動状況(PDF 1.6MB)
飯舘村空間線量分布(2011年8月)(PDF 9.7MB)
(報告:小川)
8時50分東京駅に5名(田尾、横田、土器屋、矢野、小川)集合。9時の新幹線(やまびこ)自由席で福島へ。
10時37分着。福島駅で佐々木氏合流。レンタカーを借り、スーパーで食品買出し(コテージ宿泊のため)。各自に積算線量計配布0.000mSvに調整(以下カッコ内太字の数字は積算線量計の値mSv)。
途中ゼオライト購入、
(0.001)ソフトクリーム屋に立ち寄って、
(13時ごろ:0.001)飯舘の菅野宗夫氏宅着、昼食。打ち合わせ。
(14時:0.002)出発、山津見神社へ。
神社は清掃が行き届いており、宮司さんの息子さんの案内で裏山の入り口まで。
神社周辺計測:3.7μSv/h。
裏山を約30分、本殿へ行く分基点(手水)まで登る(0.003)。
参道のみ神社の所有で回りは国有林(虎捕国有林:原町営林署)。
枯葉を集めて測定:6.70μSv/h
手水の周り:3.25μSv/h
落ち葉:4.5μSv/h
キノコ(途中で集めたもの):3.4μSv/h
(16時15分:0.006)相馬市から大石ゆい子さんほか1名、計測器を持って到着。
見守り隊として来られた宗夫さん、永徳さんが合流。神社の宮司夫人を交えて歓談。お茶の接待。室内は2μSv/h以下。
18時ごろ、伊達市・霊山紅彩館(ホテル)着。
(20時:0.008)コテージ「どんぐり」へ。ここで三吉氏合流。夕食準備。
(21時:0.009)佐々木氏が帰るため田尾氏が福島まで送る。
(23時:0.010)
9月18日、6時起床(0.014)。
朝食。お弁当を作って、7時30分出発、永徳氏宅に寄って鍵を受け取る(測定器を置かせてもらうため)。
(8時10分:0.015)宗夫氏宅着。パソコン調整。
(8時40分:0.016)宗夫氏と打ち合わせ、ガイドヘルパーの話(三吉氏)。
10時~12時、宗夫氏提供の牧草地のソルガムを見に行く。7月末に植えたところは殆ど雑草に埋もれて消えている。
牧草地の表面線量は4.25μSv/h(入り口)。
表面を取り除いて裸地にした半径2m程度の円形部分の線量測定
中央の地表面:1.46μSv/h
1.2mの高さ:3.15μSv/h(周りからの影響)
取り除いた草を積み上げた部分(土と根):7.9μSv/h
(11時20分:0.018)
住宅付近の線量
牛舎内部:2.0μSv/h
空間:3.72μSv/h
水路に入れた活性炭:3.0μSv/h
ゼオライト:3.35μSv/h
地面:3.39μSv/h
新潟県警の車が来て、若い警官3名に身元証明を求められる(先週までいた宮崎県警の人とは顔見知りになっていたが、新しく来た人たちとのこと)。
12時まで畑の除草(元水田にソルガムが生育している)。
(12時30分:0.020)昼食
(13時40分:0.021)
(14時30分:0.021)
田尾、矢野、三吉、横田は飯舘村の上の畑の見学へ。土器屋は室内で休養。
(15時40分:0.022)
16時ごろ宗夫氏と別れて、永徳氏宅へ行き、納屋2階に測定器設置。
(16時40分、0.023)
18時18分の新幹線(やまびこ)で帰路に。
今後に向けての提案
飯舘村の現状ほか
のどかな農村であるが、6月に行った時よりは廃屋や耕作放棄地が目立ち、荒れはじめている感じを受けた。
飯舘村は住民約6000人の殆どが避難しており、地区ごとに数名が交代で「見守り隊」を組織して見回っている。
特養ホームに100人ほどのお年寄り、とそれをケアする人が周辺の避難地域から通勤。特別許可された工場とその従業員という現状。
相馬、南相馬、川俣、伊達で夫々除染の目的が違う。乳幼児がいるところでは最優先、次に保育所、学校、住宅となり、裏山までは手が回らない現状。
山林の除染は殆ど手が付けられていないが、「水源」である飯舘村をそのままにして置いてよいのかという議論もある。
測定線量(PDF 101KB)
(土器屋氏作成メモを元に小川が構成)
今回は、連休を利用した農地除染実証実験における作業の一回めの山場。
全体を通すと2泊3日となるが、前半だけの参加者、後半だけの参加者が多く、通しての参加は7名ほど、延べでは30人ほどの参加が得られた。
今回の計画された作業は以下の通り。
(「おくちゃんさんの日記」※などを元に小川が構成)
※閲覧するにはmixiのIDが必要です。
落ち葉吸引作戦
本サイトの活動報告でも繰り返し述べられているように、飯舘村の面積は230km2。そのうち75%が山林である。村内には市街地も存在するが、多くの民家が山間地にある。
ガンマ線は200~300mは飛ぶと言われている。文字通り山の斜「面」全体が線源となって飛んでくるガンマ線は、市街地のホットスポットのような点線源とは異なり、距離の逆二乗では弱まらず、付近の空間線量に大きな影響を与えている。
しかも、雨や風など気候の影響を考えると、山に放射性物質が残っている限り、それらがいずれ住宅地や市街地に移行していかないという保証はない。また、水系を考えれば、飯舘村は相馬市の水源にあたる地域でもある。山間地に蓄積している放射性物質が下流に移行しないかという懸念も拭えない。
飯舘村の除染のカギは山林にあると言っても過言ではない。
しかし、その広大さと作業の困難さゆえに、行政も専門家も思考停止に陥り「山林の除染は不可能」という結論から先へ進めていないように見える。
当会では、以前から山林の除染の実証実験を重要な課題と考えており、最初の調査においても山林の放射線量測定を行っている。
そうした予備調査の結果、広葉樹林では落ち葉(3月15日ごろには葉は芽吹いておらず、落ち葉が堆積していた)に多くのセシウムが吸着しており、針葉樹林では季節的な落葉がないので木の上の方にある葉や樹皮に吸着していると推測される。
広葉樹林の落ち葉の除去については、一人ひとりシャベルで袋詰めするという方法や(この方法で工数見積すると、一人一日100m2の除去が可能と仮定して単純計算すると190万人・日。1日1,000人で365日作業したとして、5年あまりという計算)、大型の掃除機で落ち葉を吸い込むという方法などが構想された。
広葉樹林で、次の落ち葉が落ち、そこに雪が降り積もる前に一度でも実験を行っておきたい。実験の実施が急がれた。
落ち葉を吸引するのに適した吸引器(バキューム)を探し求めた結果、トラックローダーという吸引器があることがわかり、小規模な実験には最適と思われた。松戸市にある輸入業者のご厚意で、トラックローダーを実験用にお借りできることになり、落ち葉の吸引実験を行うことになった。
今回は、まずは現地にトラックローダーを持ち込み、動作テストを行った。その結果、十分に動作することが確認できた。
落ち葉吸引前後の線量変化(PDF 117KB)
(田尾氏のレポートを元に小川が構成)